学会長挨拶
本年度の学会大会は、2026年3月に日本女子大学で開催されます。開催を引き受けていただいた大沼義彦会員には、2期連続で事務局長も担当いただいており、当学会への貢献に心より感謝しています。同時に、前理事長の水上博司会員をはじめ、周辺大学の皆様にも実行委員会に加わっていただけたことを、大変頼もしく、ありがたく思っています。
みなさんもご存知のように、前回の学会大会では、韓国や台湾のスポーツ社会学会との協力関係を拡大する方針が告知されました。2025年7月に韓国ソウルで行われた国際スポーツ社会学会(The International Sociology of Sport Association)大会の際にも、3学会の代表が集まり、2024年秋に台湾で始まった「東アジアスポーツ社会学フォーラム」を各国持ち回りで継続していく案が議論され、非常にポジティブな意見を交換することができました。
このような展開には、台湾スポーツ社会学会の陳子軒(Tzu-hsuan Chen)会長が中心的な役割を果たしておられます。陳会長は、前回の岡山大会で研究報告されており、文字通り体を張って国際交流を牽引されて来ました。さらに、イギリスの出版社Routledgeと交渉し、東アジアのスポーツ社会学研究を英語圏に紹介する出版企画をまとめ、日本と韓国の研究者にも執筆の機会を与えてくれました。
翻って、日本のスポーツ社会学会の現状を見渡してみますと、これまで以上に若い会員の活躍が目立ってきたように思います。学会大会の懇親会で、院生のみなさんが積極的に年長者と交流される姿が見られることは本学会の美点ですが、その勢いを海外にまで届けられる制度づくりが今まさに進みつつあります。次回大会に参加されるみなさんには、そうした将来展望を持って報告いただくことを期待しつつ、歓迎の挨拶とさせていただきます。
日本スポーツ社会学会
会長 西山哲郎(関西大学)
