大会長挨拶 伊藤公雄(京都産業大学)

 学会大会事務局 メンバーで最年長者ということで大会実行委員会・大会長を仰せつかっています。今大会事務局をお引き受けすることになった 京都産業大学から心より歓迎の挨拶をさしあげます。
 残念ながら、新型コロナの感染拡大がおさまるようすもなく、今回の大会もオンライン開催となります。京都産業大学は初めて学会大会事務局 になります ので、ここでちょっと大学の紹介をしておきます。大学は、地図でご覧になるとおわかりでしょうが、京都市の北、上賀茂神社の近くにあります。もともと上賀茂神社の社家(代々神社の奉祀を司ってきた一族)の所有していた山を切り開いた場所にあるため、学内にはたくさんの坂道があります。かつては体力のない教員は、教室にたどりついた時はヘトヘトになるような状況だったのではと想像しています(現在は何本もエスカレーターがありますが、それでも坂の上り下りは日常ですが)。1965年開学、文系、理系あわせて10学部、学生数約15000人という規模の大学です。ここ数年の改築で、校舎も綺麗になっています(私たちが主に授業をしているサギタリウス館は、京都府の建築賞を受賞しています)。直接おいでいただくことができなくて残念ですが、大学の建物等に関心のある方は、大学のホームページなどご覧ください。
 今回、大会校をお引き受けすることになったのは、2017年に現代社会学部(現代社会学科と健康スポーツ社会学科の二つの学科があります)が発足したことが契機になっています。関西では「保守系」の大学として知られていた(今では、京都市内の大学の中でもリベラルな校風と感じています)京都産業大学には、それまで社会学の学部がありませんでした。「社会」というのがどうもかつての大学の「体質」にはあわなかったようです(内部に社会学を専門とする専任教員がおられなかったためか、設置前の準備段階からぼくも関与させていただきました)。若い教員スタッフの多い新しい学部ということで、教員も学生も、どんどん現場に出て、さまざまな取り組みを積極的に進める学部になり、今はとても楽しく日々を過ごしています。新学部 の設置にともない、日本スポーツ社会学会所属の教員が3名以上所属するようになりました。そこで、「学会大会事務局に 」とお声がかかったというわけです。
 今回は、第30回記念大会ということで、特別講演を京都大学文学研究科の高嶋航さんにお願いすることになりました。東洋史がご専門ですが、以前から東アジアのスポーツの歴史について多数の著作があります。かつて同僚だったのに、スポーツについてのお話を聞くのはぼくも今回が初めてです。
 奈良女子大学で第1回大会を開催したときは「若手」としてシンポジウムのパネラー(古い日本の武道書群をブルデューの視点で読むような冒険主義的な報告でした)をつとめたぼくが、もう今年は70歳です。すでに鬼籍に入られた多数のメンバーのなつかしい顔など、時々思い出すことがあります。30年で一つの世代が終わるといいます。今回の大会が、次の新しい世代のスポーツ社会学の出発点になることを心より祈念したいと思います。