実行委員長挨拶
日本スポーツ社会学会第34回大会を、岡山大学・津島キャンパス(第12回大会以来、2回目)にて開催できることを大変光栄に思います。晴れの国 岡山で皆様とお会いできることをワクワクしながら準備を進めております。本大会開催に際しまして、平素より多大なご支援をいただいております皆様に感謝申し上げます。
古来、社会課題は尽きることがないといっても、その課題が多様化し解決方法も社会システムが複雑化しているために難しくなっている現代において、スポーツはどのような意味や価値を持つのでしょうか。AIは、2020年から2024年にかけて1000倍賢くなったと言われています。また、オリンピックイヤーごとに1000倍ずつ賢くなっていくと指摘されていますから、2032年には今よりもさらに1,000,000倍賢くなることになります。学生たちと8年後の未来社会を想像してみても、言葉に詰まり明確な絵を描くことが難しくなってきました。マクロな視点から捉えれば、今は歴史上においても変化の激しい激動期であると位置づけられるのでしょう。激動期にAIが途切れることなく加速度的に賢くなる一方で、我々人類の肉体は、その人の生涯を閉じると同時に一旦終わるわけですから、逆に興味深い現象になるのかもしれません。リセットされないAIが社会を変えていく時代において、リセットされ続ける人類の肉体が行うスポーツは、どのように変化していくのか。岡山大会は、ある意味でスポーツ社会学会においてもターニングポイントになるのかもしれません。
多くの研究発表や研究委員会企画、海外から招聘者を招いてのシンポジウムなどから、過去・現在・未来のスポーツについて熱い議論が交わされることを期待しています。また、岡山市には、日本人女性初めてのメダリストである人見絹枝さんのミュージアムや日本三大庭園の一つである後楽園も近くにありますので、ウォーキングやランニングがてら足を伸ばされてもいいかもしれません。学会開催にあたりまして、実行委員会委員スタッフ一同、皆様をおもてなしできるよう、準備を進めてまいります。何かご不明な点などがありましたら、ご連絡いただけると幸いです。皆様とお会いできることを楽しみにしております。
日本スポーツ社会学会 第34回大会
大会実行委員長 原祐一 (岡山大学)