第30回記念大会特別講演

「スポーツ史と私」
講演者:高嶋航(京都大学)

趣旨:
 創立30周年を迎える日本スポーツ社会学会にとって、あるいは社会学という学問自体にとって、独自の研究領域と方法を確立することは、その歴史上、常に課題となってきた。その際、特に問題となるのは、他の専門分野との「距離」をどう設定するかであろう。歴史学や経済学、言語学や心理学といった専門分野とは、方法論を借用することもあれば、社会学的な視点や力点を強調して差異化に努めることもあった。その差異化の試みを、単に自己の正当化にとどまらせず、創造性豊かな視野の獲得につなげることが(スポーツ)社会学の発展に重要なのは言うまでもない。
 そういった狙いから、第30回大会を記念する特別企画として、歴史学の分野から高嶋航先生(京都大学)をお招きし、ご講演をお願いした。高嶋先生は、これまで近現代の「日本」のスポーツ史で目覚ましい成果をあげて来られた。ここで「日本」とカッコに入れたのは、ご研究の焦点が二つの世界大戦の間、「大日本帝国」が急速に領土を拡大して、「日本」概念の拡張を迫られた時期に当てられてきたからである。国内の資料だけではなく、周辺地域の資料から見えるものを取り込まれた点で、先生のご研究は独自の視野と価値を確保されているが、そこから我々が学べることは少なくないものと期待している。
 なお、今回のご講演は、大会初日(2月27日)に録画を配信するかたちで行われる。ご講演に対して質問やコメントのある方は、本ページに質問フォームが設置されるので、そこから発信いただきたい。高嶋先生からの回答は、1週間から10日後に本ページで公開し、大会期間の終了(4月7日)まで掲載される。

高嶋先生の最新の著作は以下をご参照ください。
『帝国日本と越境するアスリート』(編著、塙書房、2020年)
http://rr2.hanawashobo.co.jp/products/978-4-8273-1316-1

『国家とスポーツ-岡部平太と満州の夢-』(単著、角川書店、2020年)
https://www.kadokawa.co.jp/product/321902000164/